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2024年5月4日

《県内企業採用アンケート(5)》高まる即戦力への期待 経験者採用実施91.7% 新卒との併用鮮明に ▪上毛新聞(2024/05/04)より

上毛新聞が行った2025年春の新卒採用計画アンケート(121社)で、新卒以外の経験者採用について「実施している」と回答した企業は、前年調査比5・9ポイント上昇の91・7%と、新卒採用との併用がより鮮明になった。長引く人手不足を背景に、即戦力への期待が年々高まっている。一方、採用活動で幅広く応募者を集める「母集団形成」に苦慮する企業が多いことも浮き彫りになった。
新卒以外の経験者採用では、「実施する予定」を合わせると94・2%。「人員不足のため」「即戦力として人材を確保するため」などといった理由が多数を占めた他、「退職者の穴埋めのため」との声もあった。「実施していない」は5・8%だった。
過去に在籍していた社員の採用(アルムナイ採用、カムバック採用)については、「実施している」が同0・2ポイント上昇の51・2%、「実施する予定」を含めると、同3・9ポイント下落の58・6%だった。
「企業風土を理解し、即戦力として活躍できる人材を確保するため」「すでに会社で働いた経験から、ミスマッチを避けられる」といった利点を挙げる企業が多かった。「外部での経験を取り入れ、事業の成長に役立てるため」「エンゲージメント(会社への愛着心)が高いと期待できる」などの回答もあった。
一方、4割超に上った「(アルムナイ採用を)実施していない」では、「また離職することが多い」「必要性を感じていない」といったコメントが寄せられた。
職務内容と求めるスキルを限定した「ジョブ型採用」について、「実施している」は38・9%、「実施していない」は61・1%だった。実施企業からは「有資格者の確保にも力を入れていきたい」(サービス)、「専門性を評価したい」(製造・食品)などと意義を強調する回答があった。
人事担当者が直接、求職者へアプローチする「ダイレクトソーシング」は、「実施している」が29・8%。導入企業からは「待っていても求人が来ないため」「こちらから求職者にアクションを起こすことは必要」などの声が上がる一方、「実施していない」が70・2%を占めた。
採用活動での課題(自由記述)では、「応募が集まらない」「母集団形成が難しい」などと回答する企業が6割を超え、他に内定辞退や早期離職の多さを指摘するコメントが目立った。