2024年11月28日
群銀「つなぐプロセス」2年 ニーズ2万1000件抽出 過去最高益、要因の一つに・上毛新聞(2024/11/28)より
群馬銀行(前橋市元総社町、深井彰彦頭取)は27日、2022年10月から取り組む顧客との対話から始まる活動「つなぐプロセス」によって、2年間で約2万1千件のニーズを抽出したと発表した。同活動の伸長は非金利業務利益を押し上げ、24年9月中間連結決算での純利益(229億1700万円)の過去最高更新の要因の一つ。同行は今後も同活動を活用したソリューション提案を継続し、地域企業の経営課題の解決を支援したいとしている。
同活動は顧客との対話から始まり、目指す姿「ゴール」や将来に向けた事業の方向性、事業価値を生み出すストーリーを共有し、現在との隔たりを埋めるためのニーズと経営課題を把握。ソリューション提案の起点となるという。
実施件数は、取り組みを始めて1年後の23年9月に4762件、2年後の今年9月は7513件に上った。一方、具体的なニーズ件数(同月)は「事業設備の増強」3449件、「持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み」3043件、「人材確保」2285件などとなっている。
同活動を起点とした「フルスペックアプローチ」と呼ばれる取り組みにも力を入れている。具体例として、「新たに店舗を出したい」とのニーズに対し、用地の紹介や補助金支援を実施。同行での融資の実行につながっただけでなく、対話を重ねて浮き彫りになった事業承継ニーズに対し、同行グループのぐんぎんコンサルティングによる支援や、法人、個人一体での取り組みで遺言信託契約も結ぶことができたとした。
27日の定例会見で深井頭取は「大分成果が出てきているが、ポテンシャルから言えばまだ伸ばせる余地がある」と述べた。