法人向けのシステム開発や運用などを手がける日本情報産業（東京都渋谷区、田島浩社長）は28日、前橋市南町に設立した新社屋「ＮＩＩテックラボ」の竣工（しゅんこう）式を同社屋で開いた。関係者約40人が完成を祝い、オフィスやサーバーを収容するデータセンター（ＤＣ）を確認した。
新社屋は４階建てで、敷地面積は約１４００平方メートル。入館と入退室の管理は静脈認証システムを使う。停電対策として、電源設備は異なる変電所からの２系統受電とし、自家発電機も置いた。
１階は座る席を自由化した「フリーアドレス」のオフィスとして使うほか、インターンやセミナーなど外部との交流の場としても活用する。特徴的な階段状の椅子は、視点を変えながら働いてもらうことで、新しい発想が生まれやすくなるよう設置した。
新社屋の設立により、災害のリスクが比較的少ない本県にサーバーを集約することでＢＣＰ（事業継続計画）対策とする。現在本社にあるサーバーは年末年始ごろから新社屋に随時移していく。
本県はＩＴ分野に注力しており、優秀な若手人材確保を進める考えもある。田島宏明取締役（60）は「直接目には見えない仕事だが、（新社屋を）興味を持ってもらう入り口にしていきたい」と語った。