2025年9月5日
選択制企業年金を導入 総合警備業のシムックス・上毛新聞(2025/9/4)より
総合警備業のシムックス(太田市植木野町、深沢賢治社長)は、従業員が毎月の給与の一部を退職金として積み立てるか選べる「選択制確定給付企業年金制度」を導入した。将来を見据えて安心して働ける職場環境をつくり、従業員の定着につなげる。
同社が活用する制度は、従業員や役員が給与と賞与の一部について最大3割を上限に、退職金として受け取るか選び会社を通じて企業年金基金に積み立てる。加入者には同社が月100円を上乗せする。退職時に積立金と運用利息の累計額が受け取れる。
警備業界は雇用の流動性が高く、同社の離職率も3割弱と従業員の定着が長年課題だった。賃金以外で働く動機づけにつながるとし、オリックス(東京都)のサービスを活用して3月に導入した。従業員3300人のうち現在300人が制度を利用。加入率3割を目指す考えだ。
久保田智之副社長(51)は警備の仕事は勤務先との行き来に限られ、会社への帰属意識が薄い傾向にあると指摘した上で「シムックスの社員としてのメリットが感じられ、長く働いてもらえるようにしたい」と話した。