群馬日産自動車などを傘下に持つＧＮホールディングス（前橋市城東町、天野慎太郎社長）は本年度、人への投資で企業価値を高める「人的資本経営」に力を入れる。全社的に職場環境を見直す機会を設け、個人のスキルアップを促す手当の支給を始める。社員の働きがいを高めて営業成果につなげる。
昨年始めた職場環境改善に向けた取り組みを強化する。全社員約９００人に職場信頼度調査を行い、各職場の風通しの良さや公平性などの指標を可視化する。半年に１度、職場環境を話し合う「売り上げを上げない出勤日」を設け、各部署や店舗の主体的な組織づくりに生かす。
４月から「ジブンミガキ手当」という名目で、全社員に月２万円を一律で支給する。用途は指定せず自身の資格取得や成長につながる経験に役立ててもらう。営業職が多様化する車の購入方法を適切に案内するためのリスキリング（学び直し）も実施する。
今井伸和総務人事部長は「職場の信頼構築や自己投資の取り組みを掛け合わせ、成果を何倍にも高めたい」と期待した。