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2024年4月9日

アクセンチュア クライム(前橋)を買収 IT人材迎えて本県の拠点強化 ▪上毛新聞(2024/04/09)より

世界49カ国に拠点を置く総合コンサルティング大手、アクセンチュアの日本法人(東京都港区、江川昌史社長)は8日、システム開発のクライム(前橋市表町、金井修社長)を買収することで同社と合意したと発表した。買収額など条件は非公表。アクセンチュアが都市部以外の地場企業を買収するのは初めて。IT人材の獲得競争が激化する中、クライムの人材を迎えて本県の拠点を強化する。本県のIT関連産業の活性化につなげる狙いもある。
アクセンチュアは今後数カ月をめどにクライムから全株式の譲渡を受け、1年以内に同社を統合する。同社はなくなるが社員約230人の雇用は維持し、アクセンチュア入社を打診する。同意が得られれば、社員の半数以上が所属し、IT人材が活躍する主要部門「テクノロジーコンサルティング本部」に迎える。金井社長はアクセンチュアの要職に就く見通しという。
アクセンチュアは人工知能(AI)やデジタル技術を駆使したコンサルティング事業を世界展開し、日本法人は約2万3千人の社員を擁する。昨年5月、県庁30階に初の県内拠点「アクセンチュア・アドバンスト・テクノロジーセンター前橋」を開設した。デジタル化の基盤となるクラウドなどのITインフラサービスや、実証しながら顧客と一体で進める最先端手法「アジャイル開発」を提供している。
本県進出後にクライムと連携する中、高い専門性が必要な金融機関向け勘定系システムの開発、ITインフラの保守・運用を手がけてきた同社の技術に注目し、買収の話が進んだという。
県庁とクライム本社のオフィスを本県の拠点として維持した上で同社の人材を加えてさらに事業を広げ、日本企業が海外進出する際のITインフラ整備など国内外の業務を幅広く請け負う方針。地元産業の活性化に向け、中小製造業向けサービスの開発にも力を入れるという。
クライムは1989年に金井社長が前橋市で創業。金融機関や製造業、行政機関などのシステム開発を手がけてきた。2022年度売上高は47億4200万円。
上毛新聞の取材に対し、金井社長は「アクセンチュアというトップブランドに入ることで、クライムの優れたエンジニアたちが群馬を拠点に世界につながる仕事ができる。本県をIT人材が集まる地域にしたい」とした。前橋のセンター長を務める田中慎二執行役員(旧群馬町出身)は「優れた人材に力を発揮してもらい、地方活力の向上につなげたい」と期待した。