2024年9月19日
明星電気に感謝状 探査機月面着陸でJAXA▪上毛新聞(2024/9/19)より
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した小型探査機「SLIM(スリム)」が日本で初めて1月に月面のピンポイント着陸に成功したことを受け、JAXAの関係者らが18日、貢献した観測装置メーカーの明星電気(伊勢崎市長沼町、夏明正伸社長)を訪れ、感謝状を贈呈した。
スリムに搭載されたのは同社製造の装置3種類。着陸場所を確認するために月面を撮影する航法カメラや、安全に着陸できるように月面との距離を計測した距離計のほか、赤外線の分光カメラは、月面の岩石調査に使われた。
開発を担った村尾一システム開発グループ長(56)は「カメラの精度や放射線に耐えるなど求められる技術は高かったが、成果が得られてうれしい。今後も要望に応えられるよう努めたい」と話した。
JAXA宇宙科学研究所(相模原市)スリムプロジェクトチームの櫛木賢一サブマネージャ(58)は「高精度の着陸になくてはならない役割を果たしてくれたほか、分光カメラにより得られた貴重なデータで、月の起源や成り立ちの手がかりが得られたのではないか」と感謝と期待を込めた。