2025年3月31日
防衛関連製品用の推進薬の開発着手 カーリット、80億円投資へ・上毛新聞(2025/3/29)より

渋川市に製造拠点を置くカーリット(東京都中央区、金子洋文社長)は、同市赤城町北赤城山の赤城工場内の研究所で、防衛関連製品用の固体推進薬の開発に着手すると発表した。投資額は総額80億円以上を見込む。これまで宇宙ロケットの固体推進薬の研究開発に取り組んでおり、需要拡大が見込まれる防衛関連にも開発を広げる。
同社が製造販売する過塩素酸アンモニウムは、国産新型ロケット「H3」を打ち上げ推進する固体ロケットブースターの固体推進薬の主原料として採用。過塩素酸アンモニウムによる事業拡大を目指し、同工場で2017年から宇宙ロケットを対象に固体推進薬の研究開発を進めている。
防衛関連製品に用いる固体推進薬の事業化を見据え、同工場内に製造設備に加えて検査設備や倉庫施設の拡充を計画。同製品の27年度の量産試作、28年度の製品化を目標に掲げる。
広報担当者は「安全面を考慮した上で国内の宇宙防衛の発展に寄与していきたい」と話した。