2025年6月27日
群銀 株主総会で説明 第四北越と統合基本合意 「株価の上昇期待」「地元に目配りを」 株主・上毛新聞(2025/6/25)より
2027年4月に新潟県地盤の第四北越銀行を傘下に持つ第四北越フィナンシャルグループ(FG、新潟市)との経営統合を予定する群馬銀行(前橋市元総社町)は20日、統合に関する基本合意の発表後初めての定時株主総会を同所の本店で開いた。株主の事前質問に対し、同行の深井彰彦頭取は基本合意に至った背景やシナジー(相乗効果)について説明した。総会後、株主からは好意的な印象を持ったとの声が多く聞かれた。
総会には107人が出席。落ち着いた雰囲気で議事が進み、剰余金の処分と取締役10人選任の2議案が原案通り可決承認された。経営統合に関して出席者から直接質問はなく、例年通り1時間で終了した。
総会後、複数の株主が上毛新聞の取材に応じた。都内の包装会社の男性役員(40)は、基本合意の背景や期待される効果などの事前質問に対する深井頭取の回答を「力強かった」と話し、統合メリットについて「『補完、親和性』という言葉が印象的だった」と振り返った。同じ会社の男性常務(53)は増配に加え、中期経営計画も早い段階で目標に達し「機は熟したのではないか」と決断を評価した。
「説明が誠実で好印象」と感じた前橋市の40代男性会社員は「統合して株価が上がってほしい」と期待した。
初めて出席した渋川市の60代男性は「自己資本利益率(ROE)が良い」とする一方で、「経営統合で株式比率が下がるため、株主優待の内容が悪くなるかもしれない」とし、株の買い増しも検討するという。
前橋市の70代男性は「株主が気にしているのは株の交換比率だろう」と推測した。栃木県の40代男性会社員は「周辺の地方銀行も経営統合していて時代の必然。(経営統合後も)地元に目配りをしてほしい」と注文した。
同行広報室は「(経営統合の1年前に当たる、26年3月に交わされる)最終契約に向けて引き続き両社で準備を進める。皆さまの期待に応えるべく、一層の企業価値向上に努める」とした。