2025年11月14日
群銀が最高益更新 2期連続 貸出利息増加などで 9月中間決算・上毛新聞(2025/11/11)より
群馬銀行(前橋市元総社町)が10日発表した2025年9月中間連結決算は、純利益が前年同期比21・5%増の278億5400万円で、中間期として2期連続で過去最高益を更新した。本業のもうけを示すコア業務純益(投資信託解約損益除く)についても、貸出金残高の増加や利回り上昇に伴う貸出金利息の増加に加え、法人向けコンサルティングなど非金利業務利益が増えたことで、31・5%増の344億2100万円と2期連続の過去最高益となった。
売上高に当たる経常収益は18・8%増の1316億2200万円で過去最高。コア業務純益のうち非金利業務利益は12・2%増の148億7700万円だった。企業のシンジケートローン(協調融資)や持続可能な開発目標(SDGs)関連の手数料などが利益を押し上げた。与信費用は15億1600万円だった。
金融再生法に基づく不良債権比率は0・26ポイント改善の1・26%、自己資本比率は0・15ポイント上昇の14・77%。
銀行単体の貸出金は6・6%増の7兆421億円で、初めて7兆円を超えた。大企業向けや、海外現地法人などに対する融資のクロスボーダーローン、再生可能エネルギー関連など特定事業への融資を行うストラクチャードファイナンスなどが高い伸び率で増えた。中堅・中小企業や個人向けも堅調に推移した。預金残高は3・3%増の8兆5378億円で過去最高を更新した。
単体の経常収益は19・8%増の1119億3200万円、純利益は24・6%増の257億8500万円だった。
深井彰彦頭取は会見で、好業績の理由として資金利益に加え、顧客ニーズに積極的に応えたことで非金利業務利益が着実に増加した点を挙げ、「お客さまの重要課題に対し、信頼関係を築きながら付加価値の高い提案ができるよう(各コンサルティング業務の)柱を太くしたい」と述べた。
2027年4月の第四北越フィナンシャルグループ(FG、新潟市)との経営統合に関し、群馬銀の高い資本効率と、地方銀行トップクラスの第四北越FGの非金利収益により「補完性が高く、互いのノウハウの共有でさらなる収益性を高めることが期待できる」と展望した。
