2026年8月4日
組み立て作業を集約 高崎事業所(玉村)が本格稼働 高所作業車大手・アイチコーポレーション・上毛新聞(2026/6/12)より
高所作業車製造販売の国内最大手、アイチコーポレーション(埼玉県上尾市)が、玉村町上新田の「高崎玉村スマートインターチェンジ(SIC)北地区工業団地」に昨年12月に完成した高崎事業所が本格稼働している。伊勢崎市とみなかみ町に次ぐ3カ所目の製造拠点で、2事業所で展開する自走式の高所作業車の組み立てを高崎事業所に集約。事業所の再編で、人員を増やさずに生産性向上や生産能力の増強を図り、海外の売り上げ拡大も狙う。
◎再編、海外販売を強化
同社は電力や通信工事、高速道路の橋梁(きょうりょう)やトンネルの点検などで使用する高所作業車を手がける。1978年に伊勢崎事業所(伊勢崎市飯島町)、85年に新治事業所(みなかみ町東峰)をそれぞれ開設した。
自走式の組み立て専用工場として稼働した高崎事業所は、敷地面積3万3千平方メートル、鉄骨造りの平屋で延べ床面積は1万3千平方メートル。同SIC近くの立地で、物流の効率化も図る。同事業所の稼働で、伊勢崎事業所は部品の溶接や塗装に特化。電着塗装工場(9月稼働予定)を建設し、部品専用工場として内製化を強化する。新治事業所は、トラックに昇降装置を取り付ける「トラックマウント式」の専用工場とした。
同社の2025年度の生産台数は約5650台に上る。高崎事業所では伊勢崎、新治両事業所から異動した46人(26年3月現在)が勤務。自走式の高所作業車と委託生産(OEM)の産業用機械を年間約4千台生産する計画だ。各工程で最短動線となる最適なレイアウトを採用。従来、人が速度や蛇行性などを検査していたが、新たに自動化システムを導入した。太陽光発電で工場内の電力を賄う。30年3月までに敷地内に重要部品の加工設備の拡張を予定する。
24年の高所作業車の売上高は世界11位。26年3月期の海外売上高は42億円で、全体の7%程度にとどまる海外市場の売り上げ増を目指す。高崎事業所で、四輪駆動で不整地でも走行でき耐久性や安全性が高い欧州向けの新型車の生産を開始。昨年、資本業務提携した大手商社の伊藤忠商事(東京都)が持つ海外拠点のネットワークを生かして欧州販路を拡大させる。30年3月期は海外売上高150億円、海外比率20%を目指す。
中沢俊一社長は、開所式でのあいさつで「生産性向上とサステナビリティ(持続可能性)を両立した新工場。地域経済に貢献し世界規模の競争力を持ち、安全、品質、信頼を第一に進化を続けたい」と述べた。
2026年3月期連結決算は、売上高596億1300万円、純利益66億5800万円だった。
