2026年9月11日
ヤマダHD会長兼CEO 山田昇氏に聞く エディオンと経営統合 激変市場での生存「変化いとわずに」 課題残さず次代へ託す・上毛新聞(2026/9/10)より
「われわれ自身が変わらなくてはいけない」。エディオンと経営統合で合意したヤマダホールディングス(HD、高崎市栄町)の山田昇会長兼CEOは、激変する市場で生き残るため変化をいとわない姿勢を強調した。創業以来本社を置いてきた群馬への思いや、次世代に経営を託す上での考えも語った。一問一答は次の通り。
―経営統合を決めた理由は。
人口減少、高齢化社会が進む中で業界が変わらざるを得ない。メーカーとの関係、ネット社会の変化もある。次の成長のステージへ進むにはどうしても必要だ。変化に対応して企業価値を高め、お客さまのニーズに応えていく。
統合の最大の狙いはスケールメリットだ。商品や店舗開発といったことを中心に決めた。
―激しい競争を繰り広げてきたライバルと手を組む。
日本には(大手)量販店が7社もある。多過ぎる。
今は国内メーカーも体力が落ちている。その間隙(かんげき)を縫って中華系メーカーは技術力を蓄積している。そういう変化の中で当然われわれも変わらなくてはいけない。
―エディオンを選んだ決め手は。
店にしても経営の方向性にしても親和性が非常に高い。当社は「くらしまるごと」戦略で住宅やリフォームを含めた事業に取り組んでいる。エディオンも(同じ方向性を)目指している。
―消費者にはどういったメリットがあるか。
当然、お客さま目線で考えた上での企業価値向上を目指す。
国内メーカーは海外メーカーとの競争で、シェアがだんだん落ちている。今はわれわれがニーズをくみ取って自ら商品開発している。そのためには(販売規模の)ボリュームがないとできない。それもスケールメリットの一つだ。
―統合後、ヤマダHDは東京の会社になってしまうのではとの声もある。
新たな持ち株会社に事業会社がぶら下がるというやり方だが、事業会社の本社は今のところ、ここ(高崎市)に置く考えだ。エディオンは大阪、われわれは群馬だが所在地は変えない。いろいろなサービスや地域貢献も(変わらず)できる。
―創業の地、群馬に対する思いは。
創業時は脱サラして結婚したばかり。地域を一軒一軒回り、お客さまづくりからスタートした。地域の皆さんに本当に支えられた。地域への思いは大きい。
―創業者として半世紀以上経営を担い、エディオンとの統合後の新たな持ち株会社では会長に就く見通しだ。
企業理念に「創造と挑戦」「感謝と信頼」を掲げイノベーションを絶えず求めてきた。まだ取り組みたいことはたくさんある。
私も年だし、「時間軸」というのはある。何とかスピードを上げて、より目標に近づいて、生涯を終わりたい。
とにかく次の世代に、できるだけスムーズなバトンタッチを(したい)。課題を残さないこと、いかに貢献をするかを今、一生懸命考えている。
やまだ・のぼる 1943年、宮崎市生まれ。日本ビクター勤務を経て73年に前橋市で電器店を創業。83年にヤマダ電機(現ヤマダデンキ)を株式会社化、国内首位の家電量販チェーンに育てる。25年4月から現職。
インタビューの詳細を上毛新聞電子版に掲載しています。
