2024年6月26日

若者獲得へ新複合施設 9月伊勢崎に開業 TAGHD 低価格中古車店カフェやジムも ▪上毛新聞(2024/06/26)より

自動車販売のホンダカーズ群馬などを傘下に持つTAGホールディングス(HD、前橋市問屋町、都丸雄太社長)が、伊勢崎市宮子町に複合商業施設を開業する。中古車販売店やカフェ、ジムなど若者の利用が見込めるテナントが9月中旬に開店し、今後、複数の店舗が入居する。同社と若者の接点を増やし、新たな顧客獲得につなげる。

建設地は、前橋地裁から昨年7月に特別清算開始命令を受けた設楽印刷の工場跡地。県道前橋館林線沿いで、北関東道駒形インターチェンジから約1・4キロメートル南東に位置する。敷地面積は約6千平方メートル。商業施設名を「TAGホールディングス伊勢崎モール(仮称)」とし、3棟で構成する予定。
3棟のうち、先行して総2階建ての1棟を9月中旬にオープンさせる。テナントは、ホンダカーズ群馬が運営する中古車販売店などグループ企業が入居する。
各地のホンダカーズが手がける中古車販売店は、扱う車のうち一定の割合以上をホンダ車にするのが一般的だが、年式や走行距離などの品質基準もあり、新車販売の際に下取りした他メーカー車や、基準を満たさない車は、オークションに出して手放すケースが多かったという。
このため、店頭に並ぶ中古車は安くても100万円前後になりがちで、低価格で中古車を購入したい若者を取り込めていない懸念があった。新設する中古車販売店では、試行的に他メーカー車を扱う割合を増やし、低価格に抑える。同市に多い外国人の需要も見込む。同HDの大谷一範監査役は「ホンダ車は中高年ユーザーの割合が増加している傾向にある」と説明。将来の事業基盤を考え、若者との接点を増やす戦略だ。
1棟目には同HD傘下でパスタチェーンの「洋麺亭」が新業態として始めるカフェやジム、レンタカーなど若者が集まるテナントも入居する。
他の2棟にはグループ企業以外のテナントも募る。開業時期や業種は今後詰める。