2024年8月31日
パーキンソン病特化・有料老人ホーム開設 高崎、太田の既存施設に 介護事業のアースケア ▪上毛新聞(2024/08/31)より
介護事業を手がけるアースケア(前橋市新前橋町、藤原崇史社長)は、パーキンソン病(PD)や関連疾患に特化した住宅型有料老人ホームを開設した。同社運営の県内8施設のうち、高崎、太田の両市にある既存施設を「PDビレッジ」と名付け、リニューアルした。PDや関連疾患の特化型は県内で初めてという。
PDは、手足の震えや筋肉のこわばりなどの症状が現れ、徐々に体が動かせなくなる難病で、薬で症状を抑える治療が基本。50代以降の患者が多く、65歳以上では100人に1人ともいわれる。利用者を含む患者や家族が不安を抱える中、同社は10年にわたり施設を運営してきた経験を生かし、特化型とした。
特化型施設は、高崎市中尾町のアースケア高崎なかおの里(PDビレッジなかお、総居室数35室)と、太田市大原町のアースケア太田藪塚ICの里(PDビレッジ薮塚、同)。理学療法学専門の群馬大教授の監修によるPDに効果的なリハビリプログラムを利用者一人一人の特性に合わせて提案する。
神経内科専門医師による定期的な訪問診療や、訪問看護師による24時間体制のケアで患者に安心感を与える。施設職員は月1回開かれる勉強会に参加し、PDケアの方法を学んでいる。
入居コーディネーターの土屋朋子さんは「完治することはできないが、今の状態を維持したり、利用者に合った目標に応えたりすることはできる。どんなことでも相談に乗りたい」と話す。