2024年10月25日
ヤマダHD テスラの蓄電池 販売 全国1000店で、住宅と連携 ▪上毛新聞(2024/10/25)より
家電量販店最大手のヤマダホールディングス(HD、高崎市栄町、山田昇社長)は24日、本県を含む全国のヤマダデンキ約千店舗で、米電気自動車(EV)大手テスラの家庭用蓄電池「パワーウォール」の販売を始めると発表した。全国規模の家電量販店で同蓄電池を取り扱うのは初めて。同HDは、脱炭素社会の実現に向け普及を進める太陽光発電システム付きの住宅販売との連携を視野に入れる。
ヤマダデンキは大手電機メーカーの蓄電池を扱うほか、同HD傘下で住宅事業を担うヤマダホームズが昨年から太陽光発電、EV、蓄電設備を標準装備させた住宅「YAMADAスマートハウス」の販売を始め、電力の自給自足を推進している。
取り扱うテスラの蓄電池は、最大出力7キロワット、蓄電容量13・5キロワット時。環境省のデータを基に試算すると、一般世帯の平均1日分の消費量を賄える。コンパクトでシンプルなデザインで、一般的な蓄電池の厚さの半分程度の14・7センチ、縦115センチ、横75・3センチ、重量114キログラム。テスラのアプリで消費電力の状況や太陽光の発電量、蓄電量などをリアルタイムで確認できる。
停電時のバックアップ電源に加え、日中に太陽光で発電した電力を蓄電し、夜間に利用できる。同蓄電池を10台まで拡張できるため、一戸建て住宅のほか、集合住宅や商業施設など幅広く活用できる。
テスラジャパン合同会社(東京都)によると、日本を含め世界で75万台以上が設置されているという。日本電機工業会(同)によると、統計を取り始めた2011年度から23年度の国内向けの蓄電池の累計出荷台数は93万台。
ヤマダデンキは25日、テックライフセレクト湘南平塚店(神奈川県平塚市)を皮切りに沖縄県を除く全国で販売を始める。本県では見積もりや設置の相談をアウトレット店3店舗を除く19店舗で受け付ける。展示販売の時期は未定。
販売価格は工事費を含め208万7800円。同程度の容量の製品と比べて3割ほど安価とする。工事はテスラ認定販売施工会社が行う。今後はYAMADAスマートハウスといった住宅分野での設置の提案も考えている。同HDの滝沢隼人広報課長(45)は「ネームバリューに加えコストパフォーマンスが良い製品。蓄電池における商品ラインアップが増え、再エネ関連商品の拡大に向け弾みになる」と話した。