冠婚葬祭業などを手がけるメモリードグループ（前橋市大友町、吉田卓史社長）は３日、国重要文化財の臨江閣（同市大手町）内に土産品を扱う売店「まゆたま」を開設する。館内には土産物店がなく、観光客から求める声が上がっていた。伝統工芸に若い感性を掛け合わせた商品を主力に、本県の魅力発信拠点として育てていく考えだ。
店舗は別館１階の一角に設けた。伊勢崎市出身の村上采さんによるアパレルブランド「Ａｙ」の伊勢崎銘仙を使ったハンカチ（１９８０円）やキルティングポーチ（４５００円）のほか、高崎市出身の高橋史好さんが立ち上げたアートブランド「ＴＯＫＹＯ　ＬＯＬＬＩＰＯＰ（トーキョーロリポップ）」のだるま（７４８０～２万２千円）などを販売。20代の２人が見いだした伝統工芸の魅力を発信する。
県をかたどった琥珀（こはく）糖（６４８円～）やどら焼き（５４０円）も並ぶ。吉田平館長（26）は「群馬を感じる来館記念品の需要は高い。若い感性を生かしたコラボレーションも進めたい」と話す。
臨江閣を所有する市は条例を変更し、本年度から指定管理者制度を導入。同社は、同館を含む前橋公園全体の指定管理を担う共同企業体のメンバーに加わっている。市文化財保護課によると、２０１５年のＮＨＫ大河ドラマ「花燃ゆ」に合わせ館内喫茶などを展開したが、コロナ禍などを受け21年度で終了していた。
営業は開館時間と同じ午前９時～午後５時。月曜休館。問い合わせは同館（☎０２７・２３１・５７９２）へ。