2025年8月29日
夜間の設備異常も対応 ビデオ通話で警備員作業 ALSOK群馬・上毛新聞(2025/2/28)より

ALSOK群馬(前橋市大渡町、浦友治社長)は昨年、施設の設備異常の際に警備員が駆けつけ、設備管理の専門家にビデオ通話で指示をもらいながら初期対応に当たるサービス「設備レスキュー」を始めた。同社は不審者侵入時に出動する警備員の待機所を県内22カ所に設置。迅速に駆けつけられる機動力を生かして、設備の安全にもビジネスを広げている。
同サービスは企業向けの防犯警備「ALSOKガードシステム」のオプションとして売り出している。設備の制御盤から同社の制御装置が異常信号を受けた場合などに警備員が向かい、企業と取り決めている範囲で作業に当たる。設備管理会社の専門家とビデオ通話し、設備の状態を共有した上で指示を受け、応急対処を施す。
近年、人手不足や従業員の時間外労働が企業の課題となる中で、設備対応のために従業員を夜間出勤させるのを避けようと考える企業は少なくない。同サービスは、夜間に常駐させる人員コストを抑えたい中小企業が主なターゲットという。
これまで、飲食店の冷蔵庫の温度上昇や防犯カメラの記録装置の故障、マンションの給排水設備の不具合などで出動実績がある。料金は延べ床面積によって変わり、最も安価なプランで月額4400円~(1千平方メートル以下)。
昨年末と比べて、同サービスの問い合わせは数倍程度まで増えているという。同社の斎藤滋文常務取締役(52)は「警備インフラを最大限活用することで、従業員の負担の軽減や不足した人手の補塡(ほてん)の面で支援できる。多くの企業が、このサービスの利用を通じて喜んでもらえたらうれしい」と話している。